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第4回 圧倒的安さを実現(インターネットVPN)

VPNサービスのシェア激変

これまで企業ネットワークの過半数のシェアを占めていた「IP-VPN」及び「広域イーサネット」ですが、ここ数年は、シェアの減少が続いています。
これら既存のVPNサービスの代わりにシェアを伸ばしているのが「インターネットVPN(Internet VPN)」です。近年IP-VPNサービスや広域イーサネットサービスから「インターネットVPN」サービスに乗り替えるユーザが増えてきています。

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圧倒的安さを実現

インターネットVPNのメリットは、なんといっても「圧倒的ともいえる価格の安さ」です。同一の条件で、IP-VPNや広域イーサネットから乗り替えると数分の一から十分の一程度の値段になる場合もあります。

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インターネットVPNの弱点

しかし、圧倒的価格メリットを提供するインターネットVPNですが、弱点もあります。
・セキュリティ
インターネットを利用するので、セキュリティリスクにさらされる
(他のVPNサービスは、いわゆる「閉域網」となっており、セキュリティリスクが低い)
・品質
帯域の保証がなく、速度が変動するリスクがある。
(専用線系のネットワークに比べて)可用性が低い

なお、厳密には、IP-VPNや広域イーサネットも共用回線を使っているので、帯域保証はありません。厳密にいって、エンドーエンドでの帯域保証が可能な回線は、専用線のみになります。

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インターネットVPNの仕組み

インターネットVPNでは、不特定多数が利用できるネットワークである、「インターネット網」を利用して、VPNを構築します。拠点ごとにインターネット網に接続したVPN機器を利用し、「VPNトンネル」を構成することにより、仮想的な専用線網を構築します。また、インターネット網を通るため、セキュリティ対策として、通信データの「暗号化」をおこなうのが通常です。 これらの仕組みとしては、通常「IP-SEC」と呼ばれるプロトコルが使用されます。

インターネットVPN

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古くて新しいVPN技術

企業ネットワーク用のVPNとして、近年急速に浸透してきたインターネットVPNですが、技術自体は古くからありました。実際、IP-VPNや広域イーサネットが出現するより以前から使われている技術でした。

さて、このように古くからあるインターネットVPNですが、最近までは、企業ネットワークとしてはあまり利用されていませんでした。それは、なぜでしょうか?

一つは、「品質に対する不安」です。当初は、利用可能なVPN機器もこなれておらず不安定な商品が多かったようです。また、特に、重要なのは、「インターネット網の不安定さ」です。インターネット網では、不特定多数の利用者が通信を行うため、速度が不安定。よって、企業ネットワークでの利用は困難であるとみなされていました。
また、品質を安定させるには、結局「帯域保証された高額なインターネット回線」を利用しなければならず、あまりコストが下がらない場合もありました。

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なぜ、近年インターネットVPNが使えるようになったのか?

このように、企業ネットワークでは利用困難と思われていたインターネットVPNですが、なぜ、最近になって利用できる環境が整ってきたのでしょうか?

もちろん「VPN機器の稼働実績が増えて安定してきた」というのは一つの理由です。しかし、最大の理由は、いわゆる「ブロードバンド化」によるインターネット接続環境の劇的改善です。 インターネットVPNが始まった頃は、高品質なインターネット回線を利用する場合は、企業向けの高額なインターネット回線を利用していました。しかし、フレッツをはじめとする、ADSLや光等の「ブロードバンド回線」が個人を中心として、爆発的に浸透しました。最近は、それら、個人向けを中心に広がった安くて早いブロードバンド回線の恩恵を企業も享受できるようになってきました。 また、当初はフレッツ網の信頼性の問題から、「あくまで個人向けで、企業では利用できない」という声が多く聞かれましたが、最近は信頼性も向上しており、企業ユースにも対応してきています。 このため、「当初IP-VPNや広域イーサネットを導入していたが、インターネットVPNに乗り替える(または、乗り替えを検討している)」という企業が増えてきています。

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用途により、使い分ける方法が浸透

フレッツ網をはじめとするブロードバンド回線の信頼性が向上しているとはいえ、やはり以前から使われているIP-VPNや広域イーサネットのネットワークに比べるとやや信頼性は劣ります。そこで、最近は、「重要拠点だけをIP-VPNや広域イーサネット等の信頼性の高い回線で接続し、小規模拠点ではインターネットVPNを利用する」「バックアップ回線として、インターネットVPNを利用する」といった、「用途・求められる機能により回線にメリハリをつけることによりコストを削減する」という企業も増えてきています。

第5回は、「エントリーVPN」についてです。

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