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第2回 拠点間ネットワークの革命(IP-VPNの登場)

IP-VPNの衝撃

企業ネットワークにおいて、「距離が離れた地点でデータ通信を行う際は、必ず専用線でつなぐ」という時代が長く続きました。しかし、時をさかのぼること約10年前、2000年に、通信業界にこれまでの常識を破る画期的なサービスが登場します。それが「IP-VPN」です。

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IP-VPNはなぜ画期的だったのか?

なぜ、IP-VPNが画期的だったのでしょうか?それは、「利用者ごとに『専用』の回線を利用しているのではなく、1つの回線を『共用』で利用している」ということです。

専用線の場合には、第1回でお話ししたように企業ごとに1本1本その距離に応じて線を引くのですから、高額になるのは当然といえば当然です。しかし、IP-VPNでは、この1つの回線を「共用」して使います。同じ通信事業者のIP-VPNを利用している、異なるA社とB社の通信は、(物理的には)同じ回線上を通ることになります。「共用」することにより、低価格化等の「専用線」にはないメリットが享受できます。
(「広域イーサネット」等他のVPN技術も基本的には同様)

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「共用」しても大丈夫?

前述のように、IP-VPNでは、物理的な回線を共用します。しかし、異なる会社の通信同士が論理的に混在するようでは、もちろん企業ネットワークでは、使い物になりません。そこで、(物理的には)同じ回線を使っているものの、「仮想的に」「専用線のように」利用する技術。いわゆるVPN(Virtual Private Network)の技術が開発されました。
IP-VPNでは、技術的には(通常)MPLSと呼ばれるプロトコルにより、VPNを実現しています。

< 図:専用線とIP-VPN(VPN)の違い >

専用線とIP-VPN(VPN)の違い

また、共用しても「回線速度的に問題がないか」も気になるところです。IP-VPNもインターネット同様複数の利用者が同時に利用しますので、厳密には帯域は保証されません。しかし、

  • 利用主体が(個人ではなく)企業なので、トラヒック変動が比較的少ないこと
  • バックボーンに(インターネット等と比べ)比較的余裕を持たせてあること
  • トラヒックを監視して、定期的にバックボーンの増強を図っていること
等から、専用線で利用した場合に近い回線速度が出ていることが多いようです。

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企業にとって何が画期的だったか?

さて、仕組みとしては「専用」か「共用」かの差が大きな違いでした。それによって、利用する企業に取っては何がもたらされたのでしょうか?

最大の利点は、「距離に依存しない料金体系」です。専用線では、1カ所ごとに1本線を引くため、距離が長いほど、料金が高いという料金体系が当然とされていました。しかし、IP-VPNは、共用の回線を利用することにより、距離に依存しない料金体系を実現しました。 「距離に依存しない」というのは、具体的には、例えば「東京と名古屋を結ぶ回線と東京と福岡を結ぶ回線の料金が変わらない」ということです。 これにより、特に、全国に拠点を持つような企業にとっては、劇的にコストが低下し、利用料金が数分の一になる場合もありました。

もう一つの利点は、フラットな網構成です。
専用線の場合は、いわゆるハブ&スポーク型で網を構築することが多くなります。それに対して、IP-VPNでは、IP-VPN網を中心としたフラットなネットワーク構成となります。

< 図:ハブ&スポーク型とフラットな網のネットワーク構成の比較 >

専用線とIP-VPN(VPN)の違い

【ハブ&スポーク型】「東京」と「大阪」が「ハブ」となり、ハブを経由して通信を行う
【IP-VPN】「東京」「埼玉」「千葉」「大阪」「滋賀」「京都」の各拠点は、IP-VPN網を中心として、ネットワーク的にフラットな構成となる。「ハブ」の概念はない。

フラットなネットワーク構成では、「ネットワーク設計のシンプル化」「耐障害性の向上」等のメリットがあります。

第3回は、「広域イーサネット」についてです。

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